社会復帰
ここからは私の推測になるが、社会に居場所がなかったのではないかというのも感じる。
性犯罪で逮捕歴があり、大きな報道をされている。
ミュージシャンという前職業は、懲役12年を終えた今の彼には、社会を生き抜く上でなんの自慢にもならない。
すくなくとも、苗字を変えて、社会に溶け込もうという努力をしているので、過去の貯金で放蕩生活を送っていたわけではないのは分かる。
日雇い労働をしていたのか、どうやって生計を立てていたのかわからないが、抜け殻のような日々を送っていたのだろう。
そんな生活であれば、自暴自棄的に性犯罪を起こしてしまうという可能性もあるのではないかと思う。
「仕方なかったね」と言いたいのではない。
一定の理解は示せるものの、「じゃあどうするか」が考えられなかった責任は重い。
本人が「じゃあどうするか」を考えていかないといけないと思う。
当然、「ここはあきらめる」というところは出てくるだろう。
ミュージシャンをやりたいとか、人前にでて活躍するとか。
でも、「ここは頑張る」というところだって見つけられたはずだ。
性依存の治療をする病院に行ってサポートを受ける。
刑務所で知り合った人、前科があっても活躍している人とコンタクトをとり、仲間としてつながりを大切にする。
そんな、前向きな姿勢でいることができれば、今回の再犯は防げたのではないかと思う。