依存症と気付いたきっかけ

スポンサーリンク

私が依存症と気付いたきっかけは、彼女が好きなのに不特定多数とのセックスがやめられなかったからだ。4か月前に彼女に出会い系アプリ依存であることがスマホの履歴から露呈し、底つき状態となった。

もともと、私は今から半年ほど前に性犯罪で逮捕勾留されたときも彼女と交際していた。不起訴となり釈放されてから、彼女の寛大な許しがあり、交際を継続することができた。その時は、「精神科にいく」と口ではいうものの、実際に住んでいたのが田舎であり、通院しにくいのもあって、ずるずると先延ばしにしていた。また、まだ自分は正常なんじゃないかと思っていたし、精神科に行く必要はないのではないか、もうお灸をすえられたから大丈夫などと思っていた記憶がある。相当に否認の症状が強かったと今になって思う。

性犯罪の他にも、2-3年前くらいから出会い系アプリに依存しており、多数の女性と性行為があった。2年前に彼女と知り合ってからも出会い系アプリ依存が治らず、一時的にやめることはあっても、再開してしまっていた。釈放されたあと、仕事をクビになって、彼女の家に転がり込んで堕落していた日々を送っていた時に、出会い系アプリ依存の症状が強く再燃してしまった。性犯罪を犯しても迎え入れてくれた彼女を裏切ってしまったのだ。言い訳になってしまうが、家ですることがなくて退屈だったため、一度は消した出会い系アプリを再度入れてしまった。

自分自身、悩んでいたしおかしいと思っていた。なんで好きな人ができたのに治らないのだろうかと。出会い系アプリを始めたときは、プライベートでも嫌なことがあり、寂しさも感じていていた。しかし、釈放後は彼女もそばにいてくれるし、彼女のことは好きだし、出会い系をやっている理由が見つからない。出会い系アプリを通して楽しい思いをすることはなく、罪悪感が強かったし、メッセージを送るたびに「これで最後にしよう」と思っていた。ただ、人と連絡を取り合えているという喜びや、送信した内容に返信が来るというのが嬉しかったのは今でも覚えている。

今冷静になって振り返ってみると、当時の心境が分かるような気がする。当時は自信を無くしていた。仕事もクビになり、ずっと彼女の家でゴロゴロしているだけの日々だった。解雇されたから引っ越さないといけないというみじめさと、大した目標がなくなって喪失感でいっぱいだった。だから、自分のメッセージで女性が反応するというのが、みせかけではあるが自己重要感を満たしてくれていたのだと思う。また、彼女が家にいるときはいいものの、彼女が仕事でいなくなると、急にさみしくなり、誰かと電話してみたいとか誰かとチャットしてみたいとか思っていた。孤独を恐れ、人とのつながりを欲していたのだと思う。ほかにも、大した活動をしない生活だったから、ドキドキやスリルのない生活だった。ドキドキやスリルを出会い系アプリに求めていたのかもしれない。また、連絡を返してくれる女性が増えていくのが自分の成長のように感じて喜んでいたように思う。そして、なにより、出会い系アプリでは前科を隠すことができたので、前科から解放されるのが心地よかったのだと思う。

脳科学的な視点で当時を振り返ってみると、脳内の報酬系やドパミンが関与する依存症の状態だった。常にだれかと連絡をとっていたいという気分だった。完全に出会い系アプリ中毒だった。スマホのことが四六時中気になっていたし、返信を期待するだけでドパミンが出ていたと思う。

それに、性欲が背景にあるのは言うまでもない。当時は間違いなくセックス依存症だった。孤独になりたくないとか、自分が立場が上になった気がするとか、スリルとか、そういうものをセックスに求めてしまっていた。セックスをすることで現実逃避をしていた。

言い訳じみた文章になってしまった。今では深く反省している。

さて、まとめると、当時は釈放されて彼女に迎え入れられていたのにもかかわらず、出会い系アプリ依存になってしまった。ただ、その時は彼女にすべて知られているわけではなくて、隠していた。

そのあとに、引っ越しをし、同棲を開始した。彼女と生きていきたいと強く思っていた。そんな中で、スマホの中身が彼女の目に留まることとなり、すべてが露呈した。

そのときに痛感したのである。考えていることとやっていることがバラバラだなと。こんなに彼女のことが好きなのにおかしいなと。

結局はその日に精神科に行くことを決心した。

彼女には感謝をしている。自分のおかしいところを直視して指摘してくれたことだ。私なんて、無言で立ち去られて、二度と顔を合わせてもらえなくたって仕方のない男だ。もう、「あなたと私は別の人生ですよ」と、完全にその日でさよならだってあり得た。でも、彼女は「あなたはおかしいよ」といってくれた。だから気づくことができた。

もう一つは、彼女のことが好きなこと。自分は彼女のことが好きだ。だから気づくことができた。彼女のことがこんなに好きなのに、実際の行動がおかしい。これは病気に違いないと。あれほど強かった否認を打ち破ることができた。今まで、私は3回も逮捕されている。3回目の逮捕のあとでさえも、精神科に行くとは決心できなかった。しかし、彼女の「あなたはおかしいよ」という言葉は響いた。彼女のことが好きだから。

今では精神科に通院できて本当に良かったと思っている。隠すことがなにもないし、彼女に対して誠実でいることができる幸せを感じている。本当に清々しい。第二の人生を歩み始めたと思っている。

第二の人生は彼女と一緒に歩んでいきたい。彼女が気づかせてくれた人生だから。

コメント