最近、何回か役所に行った。
役所はあまり行かないので、どうやって家に帰ろうかとその都度悩んだ。
一つは、少し遠回りだけど、途中から知っている道になる経路。
もう一つは、地図アプリで出てきた最短経路(全然知らない道)。
実験がてら、両方の道を通ってみた。
実際にどう感じたかと言うと、知っている道を一部利用する経路の方が体感として短く感じた。
やはり、知らない道を通るのは精神的にストレスだ。地図アプリを見たり、周りの風景を見たり忙しい。
知っている道は、ストレスなく歩けるから、知らない道(最短経路)に比べて、短く感じたのだろう。
なるほど、確かにと思った。
10mくらいの暗闇のなかを手探りで歩くよりも、20mの明るい道の方が、短く感じるかもしれない。
道の(多少の)長短よりも、歩きやすさの方が大事なのだと思う。
これって、依存症治療も同じなんだろうと思う。
性依存症なんて、あまり脚光をあびない病気であるし、治療方法もはっきりと決まったものはない。
だから、治療を進めていくといっても、どれくらいの頻度で通うとか、どれくらい治療を続ければ楽になれるのかとか、そういう見通しが立たない。五里霧中だ。
自分が今どこにいるのかもわからなければ、ゴールも見えない。
だから、道のりは長く感じる。
依存症治療の道のりは、長く険しいのだ。
性依存症治療を終えて落ち着いているような、いわゆるメンターと呼ばれる人が近くにいれば、その辺の回復の過程を教えてもらえるので助かると思うが、残念ながらそのようなメンターが近くにいる人は非常に少ないだろう。
どうすれば、道のりは歩きやすくなるだろうか。
個人的には、データを参考にするのがいいのではないかと考えている。
下の図にある通り、3年以内は再犯する危険が高く、5年を過ぎれば再犯する可能性はかなり下がるというデータがある。
なので、データを参考にして、スリップすることなく3年、5年を経過していくというのが私の当面の目標である。
まだ一年が経過したばっかりなので、危ない時期だと思う。
というか、図を見ると、最も再犯しやすい時期の真っただ中にいるといってもいい。
引き続き、気を付けて性依存症治療に取り組んでいきたい。
私は依存症治療という、歩いたことのない道を歩いている。
道のりは険しく、長く感じる。暗闇の中にいるような心細さを感じるときもある。
データを活用するなどして、工夫して歩んでいきたい。
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