性依存症はエスカレートする病気です。
最初はいわゆる「ビギナーズラック」から始まります。
満員電車で偶然女性に触れてしまった。
偶然パンチラが見えてしまった。
偶然着替えている女性が見えてしまった。
そういった「ビギナーズラック」を経て、エスカレートすることで性依存症は完成します。
なぜ、エスカレートするのでしょうか?
エスカレートの本質とはなんでしょうか?
内容の過激化・難易度の上昇
まず、エスカレートというのはどういうことかというと、「内容が過激になる」ということです。
過激になるということは「大胆になる」ということですから、「前回よりも高いリスク」を伴います。
「このままだとヤバい」「次やったら逮捕される」
という考えが、抑止につながらず、問題行動(性犯罪)を常習化させたり過激化させたりします。
つまり、「内容の過激化」と「高いリスク」が悪循環を形成します。
たとえば、性依存症で問題行動をし続けている人が、ふとした時に「お前、盗撮してただろ」「お前、痴漢してんじゃねえよ」と周囲の人に指摘されて走って逃げたとします。
間一髪で大事は免れましたが、その人は問題行動をやめることができません(断言できます)。
逮捕される寸前、ギリギリの状況、といったことが、性依存症の当事者には「難易度の上昇」という快感となるのです。
そして、性依存症の一つの特徴である「逮捕されるまでエスカレートする」という事態になってしまうのです。
激しい後悔・背徳感
また、激しい後悔、背徳感というのも、依存症を加速させます。
「またやってしまった」「最後にしようと思っていたのに」
そういうネガティブな感情がストレスとなり、そのストレスを問題行動をすることで解消しようとしますが、問題行動をすることで得られる「快」は一時的であり本質的には解決されません。
その、「一時的には解消される」という特徴が依存を生みます。一時的な救いとなるため耽溺してしまうのです。
まとめ
今日の話のキーワードを列挙しますと、
- 「難易度の上昇」「前回よりも高いリスク」
- 「内容の過激化」
- 「バレるまでエスカレートする」
- 「激しい後悔」
- 「一時的な救い」
当事者の方は、納得していただける部分もあるのではないでしょうか。
ちなみに治療はどうするのかというと、
「やめろ」「反省しろ」ではダメですし、
「今度こそ同じことをしたら大変なことになるぞ」と脅しては逆効果です。
しかし、「やめて欲しい」と言ってしまう人が多いですね(その気持ちはわかりますよ)。
治療へのアプローチは次回のブログでお話ししたいと思います。
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