定義
窃視症は他人の身体、性器、性行動、排泄行動など日常的には秘匿されている対象を相手の承諾なしに見ることによって性的興奮を得ることである。
窃視症者は、他人の家、浴室、トイレ、脱衣所、寝室などを盗み見るために徘徊し、侵入し、待機するなどの大きな危険を犯す。
この場合、その行為が禁止されており、発覚によって危険が予想される状況そのものが彼らにとっては必要なスリルであり、性的興奮のための必要条件である。
したがって、ヌーディストビーチやストリップショーで興奮や満足を得ることはできない。
このような欲求が人間に普遍的に存在することは、同内容のアダルトビデオなどの存在からうかがい知ることができる。
窃視症者はこの欲求を社会的に許容されない形で満足させないではいられない強迫性や、この行動が習慣化・儀式化している点が異常といえよう。
ゲープハルトらによると、窃視症者は20歳代前半の男性が多い。これは小児性愛や露出症に比べるとかなり若い。
心理的には劣等感・不全感が強く、異性と現実に接触する社会的スキルに乏しく、異性関係が満足でないことが多い。これらの属性は露出症者とよく似ている。女性の窃視症社は稀である。
心理
「ひそかに見る」という行為の中に、対象に対する支配感情・全能感情・攻撃性などを指摘する学説も多い。
ちなみに、窃視症は日本人に多いが、欧米では比較的少ない(露出症とは対象的である)。これは日本では子供時代に両親と同室で寝ることが一般的であるからという仮説がある。
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