目的を意図的に変えてみること、目的がすり替わらないように注意すること

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どうすればいいか

どうすればいいか。

練習での目的を変更する

まず大切なのが、練習での目的を変更するということである。

緊張感を持たせたり、1回きりの局面での成功を目指すという練習が有効だ。

オススメの方法がある。

練習の最後に、1回だけ難しい技に挑戦する。やり直し禁止。

そして、その結果をノートに書いていく。

そして、1ヵ月くらい書き溜めたら、その技の成功率を計算してみる。

そうすると、その練習の最後にやる1回の挑戦の目的が「技を成功させたい」となる。

たった一回のチャンスで成功を求めると、当然難易度も高いわけだから、緊張する。

成功率の算出に影響するという点からも、緊張感が高まるだろう。

練習の目的の難易度を上げることが、緊張を生み、よい訓練となるだろう。

本番での目的を変更する

もう一つ大切なのが、本番での目的を変更することである。

勝利を目的としてしまうと達成が難しい目標となるので、緊張を生むだろう。

緊張すると、いつものパフォーマンスが出せない。

そこで、目的を達成可能なものにするのが有効だ。

「全力を出す」「試合中に成長する」「最後まであきらめずに立ち向かう」

など、実現が可能な目標にすると、緊張ではなくて、勇気が湧いてくるだろう。

漫画「SLUMDUNK」では、次のようなセリフが出てくる。

出典:『SLUMDUNK』第26巻171ページ

「技術も…気力も…体力も…持てるもの全てをこのコートにおいてこよう」

このセリフの妙味は、「おいてこよう」という部分にあると思う。「置く」という行為はとても簡単な行為で、誰もが簡単に成功率100%でできる行為である。

しかも、「置く」対象が、「持てるもの全て」である。持っているものを置くなんてとても簡単である(と感じる)。

つまり、安西監督は、試合では「勝つこと」に固執するのではなくて、「できることをやる」のに集中すべきということを選手に伝えたのだ。

言葉のチョイスが素晴らしいので、「できることをやろう」よりもさらに実行が簡単そうな「持てるもの全てをこのコートにおいてこよう」という言葉には、作者のセンスを感じる。

この言葉を聞いて、緊張してしまう人は少ないと思う。

やれることをやるぞという勇気が湧いてくるのではないだろうか。