目的がすり替わらないことの大切さ
そんなわけで、私たちにすべての行動には目的が存在している。
何をするにしても、目的によって取り組む姿勢が変わってくる。
緊張したり、勇気が湧いてきたり。
そして、目的を考えてみると、「その目的、ブレてない?」ということもある。
私の場合は、筋トレと依存症治療で感じたことがある。
筋トレで感じた目的のすり替わり
筋トレの本来の目的は「筋肥大」である。筋力をつけて、たくましい体になりたいと思っている。
しかし、いつからか、「ダンベルを上げる回数」を目標としてしまっていた。
トレーニング中は、「10回ダンベルを上げる」という具体的な回数の目標に置き換わってしまい、その10回を楽に達成できるように、小さいフォームでテンポよく反動を利用して(大きいフォームでゆっくり反動を使わずにやるのが正しいフォームなのに)やってしまう自分がいる。
これでは、10回はたしかに達成できているんだけど、肝心の筋肥大には効果がない。
最近では、「目的は筋肥大」と頭の中でリピートしながら、きれいなフォームでトレーニングするように心がけている。
依存症治療で感じた目的のすり替わり
依存症治療の目的は、「問題行動をやめること」「幸せに生きること」である。
しかし、どうしても「主治医に褒められる」「心理士に褒められる」「メンバーさんに褒められる」のを目標としてしまうときがある。
いい人を演じたいのだ。
渇望があるのにないと言ってしまったり、順調ではないのに順調と言ってしまったり。
最悪の場合は、スリップをしても隠すという症状が出てしまってもおかしくなはい。
精神科の中では、本当のことを言っても怒られることはない。
なので、「幸せになるために」自分をさらけ出していかなければならない。
褒められたいと思ってもいいと思うのだけど、行動化(みんなに褒められる自分を演じる)してはいけない。