本日は、一年ぶりに仕事をしてきた。
内容は、日雇いのバイト。
誰でもできるようなバイトだ。
周りの人との人間関係も複雑ではなくて、今日限りの付き合いなので、ササッと仕事をして、ササッと解散だった。
そんな、あっさりと始まって終わった日雇いバイトだけど、ここにたどり着くまでは、長い道のりだった。
色々な人を泣かせてきたし、自分も泣いてきた。
警察のお世話にもなったし、職場も懲戒解雇となった。
自分のしてしまったことの責任をとっているだけだから、「頑張った」とは決して言えない。
「努力」という言葉も使えない。
少しずつ人生を立て直していった。
ただそれだけだ。
そうはいっても、自然と今までのことを振り返ってしまう。
悔しくて眠れない夜もあった。
怖くて震えていた夜もあった。
逃げ出したくなった時もあった。
誰とも会いたくない時もあった。
色々な苦しい時があったなと思う。
なんとか、乗り越えてくることができた。
乗り越えられたのは、素直に良かったなと思う。
だけどそれを美化してはいけない。
自分の人生を振り返って、辛かったなと感傷に浸ることは許されない身分だ。
被害者の方や彼女が味わった苦痛。
とても大きな苦痛だ。
それと比べて、自分は、自分のしてしまったことの責任を果たしているだけだ。
だた、一言だけ本音を言わせてもらえば、「長かったな」と思う。
本当に長かった。
辿り着けて良かった。
12時に仕事が終わってから、清々しい気持ちになった。
久しぶりに、充実感を味わった。
自分も人の役に立てるんだという気持ちもあるし、お金を稼ぐことができたという誇らしさもあった。
毎日が貯金の切り崩しだったから、1年ぶりに黒字の日になったのも嬉しかった。
本当に、今日の仕事終わりの気分は清々しかった。
仕事が終わったら、ちょっといいランチを食べようと思っていた。
1500円くらいの、一人で食べるには高めのランチを食べてやろうと思っていた。
でも、食べられなかった。
まだ、道の途中とおもった。
これから子供も生まれてくるし、常勤の職が見つかったわけでもない。
まだまだこれからだと思った。
結局は、すき家でワンコインランチを食べた。
普段は牛丼並盛くらいしか食べないのだけれど、今日はプチ贅沢をして、サラダとみそ汁と生卵を付けた。
すき家で、普段よりもちょっと贅沢をすれば、自分は十分満足である。
牛丼はとても美味しかった。
たくさんの人の支えの中で、今自分は生きていると噛みしめながら、牛丼を食べた。
彼女、母親、精神科の皆、色々な人の顔が思い浮かんだ。
あと少しで、人生が軌道に乗ると思っている。
彼女の出産。彼女との結婚。就職。
重要なイベントが差し迫っている。
迷わずに進みたい。