被害者の方への反省文について、示談金について

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被害者の方への反省文の提出というのは、多くの性犯罪者が経験したことがあると思います。

しかし、反省文を書くといっても、それがなかなか難しいです。

「もっと上手にやれば捕まらなかったのに」とか、「なんて馬鹿なことをしたんだ」とか、後悔して、過去を変えたいという気持ちは湧いてくるのですが、被害者の方の気持ちは全くわからないのです。

ですから、反省文を書こうとしても、一見丁寧な言葉で書きますし、謝罪の文言は入るのですが、真の反省文にはなりません。減刑嘆願書を相手に送っているのか、という事態になりかねません。

しかし、それはある程度は仕方がないとも思います。正直に言って、犯罪者は反省文を書ける状態ではないと思います。

刑事事件となり、犯罪者当人も、自業自得ではありますが、人間関係・仕事関係の崩壊があったり、弁護士の手配、示談金の工面、取り調べではどういう方針で臨むのか、などなど、頭の中は考えることでいっぱいです。

特に、拘留されていたり、逮捕されている状況では、参考になる文献などもありません。反省文を書くために、被害者の心情について考えることや、自分自身の問題行動を起こした根源について推察するのは、困難を極めます。

では、どうしたらいいのかというと、示談金をできるだけ多く支払うということに尽きると思うのです。

反省文で「もし、私があなた様のように、犯罪の被害にあったら、きっと怖いと思います。」という同情のつもりをしても、相手には何の救いにもなりません。

反省文で「また被害にあうのではないかと、外出できなくなってしまったと聞き、申し訳ない気持ちでいっぱいです」と書いても、相手は「反省しているから許そう」という気持ちには全くならないでしょう。

反省文で「こういう生い立ちだったので、自分も苦労してきました。それが今回の犯罪を実行した心理状態に影響していたでしょう」という自己分析?弁明?も相手には関係ありません。「つらい過去がある人はたくさんいるし、ちゃんと生きている人もいる。開き直ってどうするのか。」と逆に怒らせてしまうかもしれません。

「反省して、また頑張って生きていきたい」という表明も、犯罪者が前向きではどうしようもありません。

「解雇になりました。離婚になりました。」という自分の社会的な制裁も、同情を引くために書いたのではないかと思われてしまうでしょう。

「精神科に通う予定です」というのも、「犯罪者がケアを受けてどうする、結局病気のせいですか?」という風に、相手の感情を逆なでする可能性があります。

はっきり言って、反省文を書くだけで許すなんて、甘い人はいないでしょう。

反省文を書くことで、逆効果になってしまって、示談交渉自体が決裂してしまうこともあると思います。破り捨てずに読んでくれたとしても、読むことで気分を害するというのは、よくあるケースだと思います。

反省文では、「犯罪を犯したことを謝り、やってしまった事が大きすぎるので許してもらうことは諦めている、弁明することも何もない」という、シンプルなものにしたほうが良いと思います。私は、文章は長くなくていいと思います。犯罪者からの長い文章は逆に気持ち悪いと思いますので。

一方で、示談金は自分の出せるMAXにすべきです。誠意ですから、金額の根拠を相手に伝えてもよいと思います。

自分の収入がどのくらいなのか、どのくらい貯金してきたのか、そのうちの何%を出すのか。

そのあたりの数字は、相手に伝えてもよいと思います。

結局は、示談金というのは、痛みを伴う反省ですので、検察官も参考にしますし、何より被害者の方にとっては、目に見える形の謝罪だと思うのです。

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

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