依存症は遺伝する

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D2R2対立遺伝子

単一の”依存症を発症させる遺伝子”はなく、依存症の発症に関係する遺伝子は多数ある可能性が高い。

そのなかでも、有名な遺伝子が、D2R2対立遺伝子だ。

この遺伝子はアルコール依存症や薬物依存症、ギャンブル依存症の人の50~80%が保有していると言われる。アルコール依存で肝硬変になっている患者を調べると、70%がこの遺伝子を保有していた。コカイン依存+何らかの別の違法薬物に耽溺している薬物依存症患者を調べると、この遺伝子の保有率は80%だった。(性依存に言及した文献は探した限りなかった)

D2R2は、ドーパミンがドーパミン受容体結びつく邪魔をする。つまり、ドーパミンが分泌されても快感が得られにくい。だから、この遺伝子を持つ人は、快感を感じにくく、アルコールや違法薬物に耽溺しやすいというメカニズムだ。

この遺伝子の存在は”気質”にも影響する。

ドーパミンを得るために完璧主義的に報酬を求めようとするが、喜びを感じにくいと言う傾向がある。人生に満足という字を知らないところがある。執着気質という。

厄介な遺伝子である。

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