依存症の遺伝的要因
一卵性双生児と二卵性双生児を比較した研究(双生児法)から、依存症のリスク要因の40-60%は遺伝的なものと推定されている。
”依存症のリスク要因の40-60%は遺伝的なもの”といわれてもピンとこない方も多いだろう。
もしあなたに一卵性双生児の兄弟がいたときに、当たり前だが非常によく似た背格好の彼が、全く同じように依存症となる確率は結構高いということであるが、必ずなるわけではないということも分かる。(双生児法はあくまで集団の類似性がどれくらい遺伝や環境の影響を受けているかであって、個人について「遺伝〇%、環境〇%」ということはできない)
具体的な例を出そう。
- アルコール依存は54%
- 体重、身長は85%
- 学業成績は55%
で遺伝的な影響を受けると言われている。
つまり、
- 依存症は体重や身長ほど遺伝しない
- 依存症は学業成績と同じくらい遺伝する
と考えてよいだろう。
そう考えると、依存症の発症のしやすさもそこそこ遺伝的な要素が強いということが経験的に分かるはずだ。
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