高校の時に、校長先生の話を生徒みんなで聞くという授業があり、
「生きるという言葉の対義語は何ですか?」という質問をされました。
みんな、「死ぬ」なんじゃないかと思っていたら、校長がこう言いました。
生きるの反対は死ぬではありません。
死ぬの反対は生まれるです。
生きるの反対は「生きていない」なのです。
つまり、
生まれると死ぬというのは、人生を時間軸で見たときの両端です。
生きるというのは、人生の過程である「今、ここ」に向き合うことです。
この校長先生の話は記憶に残っているんですよね。
今日は、そんなことを思い出したので、「生きる」とは何かについて考えてみました。
ちょうど、パラリンピックがやっていて、選手の懸命に努力する姿をみて、色々と考えました。
男子100mバタフライS11(視覚)優勝の木村選手には感動しました。
「この日のために頑張ってきた、この日って本当に来るんだと思いました。」というセリフには、ゾクゾクしました。
木村さんは「生きているな」と感じました。
「生きている」というのは、経済的な価値ではもちろんないし、他者貢献や感謝という言葉とも少しニュアンスが違うように感じます。とっても、言葉にするのが難しいです。
私が1つ思うのは、「自己実現」です。
自分なりの目標に向かっている姿をみると、その人は生きているなと感じます。
その目標が、他者貢献だったり、感謝だったり、色々だと思います。
一方で、重度の脳性麻痺の方や、生まれたばかりの赤ん坊をみると、
その人自身は、物理的な意味では、誰かの役に立ったり、世の中を回したりは難しいかもしれませんが、
周囲の人を笑顔にしていたりしますよね。
ただ、そこにいるだけで、プラスのエネルギーを発することができる人をみても、その人は生きているなと感じます。
「生きている」
とても、難解な言葉です。
皆さんはどう解釈しますか?
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