CRAFT:治療を拒否している依存症者の家族向けトレーニング

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CRAFTで行われる実際のコミュニケーション

CRAFTのコミュニケーションスキルは4つで構成されています。

CRAFTのコミュニケーションスキル
  1. 肯定する
  2. 私を主語にする
  3. 理解を示す
  4. 責任を共有する

肯定する

否定形を使わないということです。

例えば、帰宅が遅くなった本人に対して、「遅く帰ってこないで」というのではなく、「早く帰ってきてくれたほうが安心出来てうれしい」と言いましょう。肯定的な表現の方が相手は聞く耳を持ってくれますから伝わりやすいです。

私を主語にする

「あなた」を主語に発言すると命令口調・批判口調になります。依存症者は概して命令されるのを嫌がりますから、なるべく命令口調・批判口調は避けたいものです。そこで「私」を主語にした表現が活躍します。

「あなたはいつも私に心配をかけているんだから、仕事が終わったら必ず連絡して」というのではなく、「私が安心できるように、仕事が終わったら電話をしてほしい」と伝えるようにしましょう。

命令口調・批判口調ではなくなり、「要望」のようになり、相手に伝わりやすい表現になります。

理解を示す

一度相手の立場に立ってみることです。仕事で疲れているから問題行動をしたくなる気持ち、周りのみんなが自由に生活している中で何かしらの制限がかけられている苦しさ、そういったものに共感してあげましょう。相手の立場を認めてあげることで、会話が円滑になります。

「今日はまっすぐに家に帰ってきなさい」ではなく、「仕事が終わったら飲みに行きたくなったり、どこか寄り道して帰りたいというときはあるよね。我慢は大変だろうけど、まっすぐ帰ってきてくれたら私は嬉しい」と伝えましょう。

責任を共有する

ただ責めるだけではなくて、「あなたが問題行動する背景には私にも少し責任があるよね。だから何かできることないかしら」という投げかけをすることです。

「なんで〇〇するの?」ではなく、「〇〇しないために、私にできることはないかな?」という具合です。

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