「大人になる」という表現がありますが、何をもって大人かというのは、実に難しい問題です。
私が最近思うのが、大人は感情の予測がつくということです。
子供のうちは、なかなか長い目で物事をみることはできません。
食べ放題にいけば、すべて食べてみたい。
熱いお風呂に入っていれば、水風呂に入りたい。
夏は早く冬になったらいいなと願い、冬は早く夏にならないかと願います。
長い目で見ることができないので、
すべて食べたら気持ち悪くなってしまうな
水風呂に入ったら、最初はいいけれど、だんだん寒くなるだろうな
結局、季節は巡るので、現状を楽しむしかないな
などと予測することができないのです。
しかし、大人になっていくと、
「これをしたら後悔しそうだな」
という風に、感情の予測がたつようになるので、
なにかの決断をするときに、良い選択をすることができます。
行動嗜癖の問題行動も、
「やりたい」
といって、やってしまえば、それは子供の思考です。
「ここでやってしまえば、どんどんスリップが連続する」
「大変なことになるまで、やめることができない」
という現実的な思考ができれば、それは「大人」なのではないかと思います。
そういう風に考えると、依存症から回復していくということは大人になることなのかもしれません。
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