依存症になる人は意志が弱いんでしょうか?
意志は存在しない
これを議論するには、「意志」というものが何かについて考えなければなりません。
「意志」とはなんでしょうか?
意志については、私の以前の(大変労力を注いで書いた)ブログを見ていただけると嬉しいです。
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上のブログの主旨をまとめます。
一言で言うと、「意志」は存在しません。
番外編
無意識が行動を決めていて、意識が辻褄合わせをしています。
「やりたいけどやるべきではないことを我慢する力」を意志と考えるのであれば(本来は自制心といいたいところですが)、
意志(自制心)を強くするためのトレーニングとして、以下のことをあげました。
- 「自分の能力は生まれつきのものではなくて、努力によって伸ばすことができる」と自分に言い聞かせる
- 目標を分割する
- 気が進まないことでも継続と反復をする
- 細かく計画を立てて、記録し、達成度を自分で管理する
- 自制心の弱い人と接することがないように環境を調整する
私の解答
さて、
表題の「依存症になる人は意志が弱いのか?」という質問ですが、皆さんはどう答えますか?
私の解答としては、
意思というものが存在しないので、依存症になる人の意志が弱いということはない
と回答します。
そして、依存症はあくまで脳の病気であると説明すると思います。
依存症は脳の病気
脳の病気というのが、具体的にどういうことなのかについては、以前書いたブログをのせますので、ご参照ください。
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いやしかし、意志とか無意識というのは難しいですね。
私も偉そうに書いていますが、書いていてよくわからなくなってます(笑)
それでは今日はこの辺で。
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