リラプス・プリベンション
リラプス・プリベンションとは日本語で再発予防となります。
私の中では、「もうしないぞ」という意味合いです。イメージとしては「留置場や刑務所にはいきたくない」といった、不幸を避けたいと願う感じです。
依存症は脳の報酬系という回路が関係する病気です。一度かかってしまうと治りません。
例えば、盗撮で興奮する人は、一生盗撮で興奮する脳を背負って生きていかなければいけないということです。
根本的な治療、つまり盗撮で興奮しない脳に作り替えることはできません。
ではどうするか。ここでは上の図に沿って4つ説明します。
慢性トリガーに対処
慢性トリガーに対処というのは、自分が危険になってしまう状況を作り上げないように工夫するということです。
- 道具
- 人間関係
- 感情
- 時間
- 場所
と項目ごとにまとめて、ノートに書いて守るようにしています。
私の当初のノートはこのような感じでした。
【出会い系】
- 道具 :Twitter、出会い系アプリ
- 人間関係:いわゆる裏垢女子
- 感情 :孤独感、暇
- 時間 :-
- 場所 :-
【性犯罪(わいせつ)】
- 道具 :-
- 人間関係:薄着の女性
- 感情 :高揚感・背徳感が欲しい
- 時間 :夜
- 場所 :ー
【ミニスカートのぞき込み・盗撮】
- 道具 :カメラ
- 人間関係:ミニスカートの女性
- 感情 :暇、高揚感が欲しい
- 時間 :-
- 場所 :駅のエスカレーター
【風俗・立ちんぼ】
- 道具 :お金
- 人間関係:sex worker
- 感情 :孤独感、暇
- 時間 :夜
- 場所 :性風俗街
箇条書きにしてみると、自分でも性の問題行動の多さにただただ反省するばかりです。
当初はこの情報をもとにして、深夜に外出しないとか出会い系アプリをいれない、ターミナル駅や性風俗街に行かないといった対策をとっていました。
現在では自分の嗜癖や行動パターンが分かってきたので、次のようなルールになっています
マイルールは一生涯守れる範囲で強力な物にするといいと思います。
このマイルールは強力で、絶対に問題行動しなくて済みます。
皆さんも納得のいくマイルールをぜひ作ってみてください。
慢性トリガーについては以下の記事で詳しく解説しています。
私が「外出しない」という考えに至ったいきさつについては以下の記事で詳しく解説しています。
急性トリガーに対処
急性トリガーとは、慢性トリガーに対応したルールを守っていても遭遇してしまう刺激のことです。
私の場合で言えば、日中に用事で外出した際に、ミニスカートの女性と出会ってしまったという時などです。
そういったとき、私の場合は理性が吹き飛んで、じっと凝視してしまったり、追いかけていきたくなってしまいます。
それを防ぐために、急性トリガーへの対処法を事前に決める必要があります。
私の場合は、「ブレーキ」と声に出して言うという方法です。
これは、周りの人に聞かれたら恥ずかしいなという思いが生じて、問題行動をやる意欲を萎えさせてくれます。
急性トリガーについては以前の記事で詳しく紹介しています。タバスコを舐めるといった工夫した対策を取っている人もいるんですよ。
アダルトコンテンツ視聴制限
皆さんも、マスターベーションをする機会はあると思います。
マスターベーションに関しては、全くしないようにするという治療方針も存在しているようですが、私は適宜発散した方が良いと思っています。
その時に、問題行動に関連したコンテンツを見るのは禁止しています。
同じこと(問題行動)をやりたくなっちゃうからです。
痴漢や盗撮、レイプといった女性の尊厳をないがしろにするような作品は見ないようにしています。
しかし、多くの人にとって、嗜癖は生きがいです。一生、盗撮モノ・痴漢モノといった自分の嗜癖に関するアダルトコンテンツを見れないなんてお先真っ暗だと思う方もいるかもしれません。
しかし、安心してください。徹底的に避けることで、自然と慣れてきます(いわゆる性癖も順応するものです)。
また、自分の嗜癖・アダルトコンテンツの視聴状況に関して、ぜひ精神科や自助グループで話してみてください。正直に話すことから何事も始まります。むしろ、アダルトコンテンツに関しては、秘め事にする(誰にも話さないで心にしまっておく)と、解決するのは難しいように思います。
わたしも、精神科のミーティングで、アダルトコンテンツに関して悩みをシャアしました。今では普通の(いわゆるよくあるAV)で満足しています。
マスターベーションの管理
性犯罪者は、一般的な男性と比べてマスターベーションの頻度が高いと言われています。
【ジェクス】ジャパン・セックスサーベイ2020の結果をみても、性的に活発な20歳代男性の場合、週2~3回というのが最も一般的な数字です。続いて、毎日とか週4~6回などが並びます。
しかし、性犯罪者は平均で1日2~4回ともいわれています。(参考:斎藤章佳『男が痴漢になる理由』イースト・プレス)
つまるところ、性犯罪者はマスターベーションのし過ぎなのです。
頻回のマスターベーションは性的逸脱行動への欲望に直結すると考えています。それが問題行動となって表面化するのです。
私は現在、マスターべーションの回数を記録しています。
どういうときに多いのかとか、観察し、研究しています。
面白いのが、記録をとるようにすると、回数が減りました。
客観視できるようになると、恥ずかしいこと、馬鹿らしいことはやめられるのです。
マスターベーションに関しては、「男が痴漢になる理由」で言及されていました。以前の記事で詳しく紹介しています。
コメント
初めまして、ブログ村から訪問しました。
私はどちらかというと、性被害にあった事があり、性的トラウマを抱えている方の立場です。
さらに、性被害をきっかけに、不特定多数の知らない人に会う事を繰り返してトラウマを悪化させたような過去があります。
私も現在は結婚していて、とりあえず知らない人に会うことはなくなりましたが、夫とは入籍後もセックスはしていません。
以前テレビで、1〜2回ぐらいですが、性犯罪加害者の特集をしていた事があり観たことがあります。
でも、こうして加害経験がある方のブログを読むのは初めてです。
いろんな人生の人がいるんだな…と思いました。
私は、摂食障害とかの他の依存で人生で散々困ってきたところもあるので、衝動などのコントロールできないという感覚はいくらか理解できると思います。
(一時期は、不特定多数に会うのが止められませんでしたし。)
近年は、ネット依存とかで困っています。
摂食障害が酷ければ、日常や仕事に影響が出ることはありますが、仕事の解雇の原因になったりはしないし犯罪になるわけではありません(私は、いくら摂食障害が酷くてもお店で万引きはした事がないですし。)。
私の依存症はそういう意味ではまだマシで、犯罪になるような事に依存するようになった人の人生は本当に大変かもしれないですね。
私は、学力的な面が弱いのと本を読むのがそんなに得意でないです。
こちらのブログを訪問してみて依存症対策の内容などをいくらか拝見し、参考にしてみたい内容がありました。
余裕がある時に、他のブログ記事も拝見したいなと思いました。
それから、昨日初めてこちらに訪問したので全部ではないですが、気になるタイトルからブログ記事を拝見しました。
素敵な奥様に出会えて良かったですね。
私も、自分の問題に向き合っていきたいなと改めて思えました。
性犯罪が起きにくい社会になるといいですね。
(性犯罪を助長するような物が社会から減ればいいとかそういう意味で、嫌味とかの意図は全くないです。)
長々と失礼しました。
ブログをお読みいただきありがとうございます。
またコメントも頂戴し、恐縮しております。
サトウ様も何らかの依存があるとのことでございますが、私のような性的な依存症、特に性加害者に対して、共感してくださるのは、とてもありがたいです。
温かいお言葉を頂戴し、うれしい気持ちでいっぱいです。
私のブログが、何らかのご参考になりましたら幸いです。
今後ともよろしくお願いいたします。
こんにちは。ブログ拝見しました。自分も同じように性依存(露出症)と考えていて、なんとかしなくてはいけないという思いと楽しみたいという思いが葛藤し、いつも誘惑に負けてしまいます。とても参考になりました。これからも続けてください。ありがとうございました。
マイサカさん
コメントありがとうございます!励みになります!
お互いに、よい人生となるように、よい選択をしていきたいですね!
今後ともよろしくお願いいたします!