「行為依存(行動嗜癖)の目的は何か」というテーマで今回は話をしていきたいと思います。
行為依存は色々あります。
本ブログで扱う性依存のほとんどは行為依存です。
盗撮、痴漢、強制わいせつ、露出症、風俗、不倫など。
他にも、クレプトマニア(万引き依存)、病的ギャンブリング、ゲーム障害、過食・嘔吐、放火、買い物、暴力、自傷などがあげられます。
また、健全な活動でも行為依存に類似の形態をとるものがあり、登山や釣りがその一例です。
盗撮で欲しいのは鮮明な盗撮動画なのか?
盗撮で欲しいのは、鮮明な盗撮動画なのでしょうか?
答えはNoです。
仮に盗撮で欲しいのが盗撮動画だとしたら、インターネット上に存在する盗撮動画を収集すれば目的が達成されます。
実際に欲しいのは、盗撮できるかどうかというチャレンジのドキドキ感であり、成功するか失敗するかのスリルなのです。
ギャンブル依存で欲しいのはお金なのか?
ギャンブル依存の人が欲しいのはお金でしょうか?
答えはNoです。
ギャンブル依存の方はギャンブルに詳しく、ギャンブルでどれくらいの金額が運営・広告費に使われているか知っている方がほとんどです。
つまり、ギャンブルも商売であり、長い目で見ればユーザーに利益が出るわけないのです。
そんな仕組みを分かった上で、ギャンブル依存症者はギャンブルに向かってしまいます。
実際に欲しいのはお金ではなくて、お金を賭けたチャレンジのドキドキ感であり、金を得るか失うかのスリルなのです。
また、ギャンブル依存の本当の目的がお金だとしたら、大金を手にしたら目的が達成されたわけですからギャンブルをやる必要がなくなりそうですが、実際はお金を手に入れるとギャンブルに行きたくなってしまいます。
釣りで欲しいのは魚なのか?
職業として漁業を営む者は別として、趣味で魚釣りをしている人に、キャッチ&リリースをしている人がいますね。
それはどういう心理なんでしょう。
これは、釣りが行動嗜癖であることを表しています。
釣りという行為が目的そのものであるため、釣ることができたブラックバスなどには興味がないのです。
炎天下のなかで、釣竿をただひたすら握っているのは普通の人間だったら辛いはずです。しかし、そこを楽しいと思う人間も一定数いるわけです。
そこにある楽しさは、釣れるか釣れないかというドキドキ感であり、スリルなのです。
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