マスターベーションについて今日は書いていきたいと思います。
まず、男性のマスターベーションは何のために行いますか?
実はこの、マスターベーションの目的が曖昧になっているせいで、性依存症の治療において、マスターベーションと上手く向き合えない方がいると思うのです。
マスターベーションとは何なのでしょうか?
ここからは私の考えになります。
マスターベーションが
- 生きがい(趣味)
- ストレスコーピング
- マスターベーション依存
- 溜まった精液の排せつ(処理)
と色々な意味を持っている(持たせてしまっている)と思います。
生きがいとしてのマスターベーション
マスターベーションが好きな人はいるでしょう。
一日のこのタイミングでマスターベーションをするという風に、日常のルーティンに取り入れている人もいると思います。
本人が困っていなければ、問題ありません。
自分にも他人にも迷惑をかけていませんから、そのままの生活を続けても良いと思います。
ストレスコーピングとしてのマスターベーション
仕事で疲れた、寝不足、ストレスが溜まっている
そんな時にマスターベーションの回数が増える人も多いようです。
「疲れマラ」という言い方もあるそうです。マラとはペニスのことです。
疲れていると、男性機能が元気になるという意味だそうです。
これには、色々な仮説があり、ストレスホルモンであるカテコールアミンの分泌が関わっているとか、生命の危機を感じるから子孫を残そうと思っている、などといわれています。
このストレスコーピングとしてのマスターベーションは避けるべきと考えます。
理由は単純で、ストレスに関しては、作らないことが大切です。
なので、残業の時間、休憩の方法などを工夫することで対応するのがベストだと思います。
どうしてもストレスが溜まってしまったら、運動したり、自然(森林)浴をしたり、芸術活動をしたり、適切な方法があると思うのです。
ストレスコーピングをマスターベーションに頼ってしまうのは良くないでしょう。
マスターベーション依存
マスターベーション依存の人が結構います。
多くの時間を浪費している、こんなことやめたい、
と思っているのに、やめられないという人です。
これには、性に対して、何かしらのタブー視がある人に多いと思っています。
これは、依存症と同じで、ドーパミンが関係しているとも思いますし、
寂しい、孤独、やるせない、そういったネガティブな感情に対するコーピングという意味合いもあるかもしれません。
溜まった精液の排せつ(処理)溜まった精液の排せつ(処理)
この、「溜まって精液の排せつ」というのが、本来のマスターベーションに近いと思っています。
精嚢・前立腺というところに精液が溜まるのですが、適宜出さないと、男性機能に悪い影響があるそうです(精子の運動率が低下するという報告もあるそうです)。
なので、ストレスもなく、性的刺激もないのに、なにげなくマスターベーションがしたいなと思う時は、精嚢・前立腺に精液が溜まっているのかもしれません。
また、大人になるにつれて、マスターベーションとの付き合い方がうまくなっている人の多くが、
「溜まってきたら抜くようにしている。あまり時間をかけるのも無駄だから、サクッと終えるようにしている」
という考え方をもっている印象があります。
マスターベーション≒排泄欲
ととらえると、いいのではないかと思います。
この考え方に従えば、性依存症治療で過度の禁欲は不要と考えます。
排泄欲は適切に満たすべきと考えます。
一方で、先述のストレスコーピングとしてのマスターベーションをしている人は、別の方法でストレスに対処した方がいいでしょう。
また、マスターベーション依存の人は、マスターベーションを控えるべきと思います。
まとめ
『セックス依存症』で著者の斎藤章佳氏は「マスターベーションは1ヵ月やらなくても平気」や「食事は摂らないと餓死するが、マスターベーションなんてしなくても死なない」と主張していますが、男性の性欲は排泄欲とほぼ同じであり、定期的なマスターベーションは必要であると考えます。
一方で、ストレスコーピングとしてのマスターベーションやマスターベーション依存に関しては、適切に対処する必要があると思います。
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