ゲームから生まれる人生論
本書ではもちろんゲームについての話題も豊富です。
そんななかで、人生論だともとれる深い洞察の数々が紹介されています。
勝っている限り自分のやり方に固執する
たしかに、うまくいっているときはルーティンがあったりします。
歌手も、ヒットしているときは、髪型やファッションを変えたりしません。
私も、順調にいっているときは、「同じことを続けよう」としてしまいます。
一方で、「順調だ」と思っているときは、成長が止まるときでもあるのだと思いました。
ものごとには二面性がありますね。
勝っているときは、自分のやり方に固執するから、勝ち続けやすいけれど、成長も止まりやすい。
面白さと強さ
ときどさんのプレイは、徹底的に合理的で、勝率も高いです。一方で、「強いけれど、好きじゃない」と言われることも多いのだそうです。
これは、「ミスもあるけれど、エキサイティング」の真逆だからなのでしょう。
つまり、合理性とはつまらなさであり、意外性とは面白さなのです。
無駄なことを省くのが良いのか、無駄を大切にするのか、人生に正解はないのかもしれません。
「いい人」が強くなれる
コミュニケーション力とゲームの強さは比例するのだそうです。
「いい人」というのはマナーがあり、人望があるのです。だから、情報が集まるし、応援者(サポーター)も集まる。情報は武器だし、応援者がいることはモチベーションにつながります。
つまり、いい人はいい循環を生むのです。
人間の中には二種類いて、ハブ人間かハブ人間じゃないかだと思っています。
ハブ人間というのはハブ空港という言葉に由来しますが、人のネットワークの中心にいるということです。ハブ人間じゃないということは、末端にいるということです。
みなさんの周りにも、人脈が交わる人と言いますか、色々な人と仲の良い人がいると思います。
それがハブ人間です。
そういう人は、何かを頼んでも断りません。「私はできないんだけど、〇〇さんならできるかもしれません」という風に、その人を介して人と人が出会います。
そういう、「いい人」「コミュニケーションの能力が高い人」「ハブ人間」が成功するのだと思います。