【まとめ】性依存症(性犯罪、セックス依存症)に効く本 22選

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性依存症に効く本を集めてみました。

”効く”と書きましたが、私が読者の皆様に推薦したい図書となります。

前半が直接的に性依存症に関係する本です。

性依存症のことについて、詳しく知ることができます。

後半は、間接的に性依存症に関わってくる本を紹介します。

依存症は、”人生の優先順位が狂ってしまう病気”であり、また”続けられなくなった習慣”とも言えます。

他にも、”依存症の問題行動で何かを解決しようとしていた”ともいえるのではないでしょうか?

その解決しようとしていた何か(心に空いた穴のようなもの)はどのようにして形成されたのか、どのようにして解決・克服してけばいいのか、
それについてを考えるには、幅広い書籍に触れたうえで、内省することが必要だと思うのです。

そういった観点から、後半では性依存症とは直接関係しない書籍も紹介させていただきました。

それでは、さっそく、本を紹介していきます。

男が痴漢になる理由

アジア最大の依存症クリニックと言われる榎本クリニックの精神保健福祉士である斉藤章佳さんの著書です。痴漢は依存症であるということ、痴漢の原因は性欲ではないことなどが、分かりやすく説明されています。性依存症とは何なのかというのが分かる本で、導入にはうってつけです。タイトルにある痴漢のみならず、痴漢ではない性依存症(盗撮、風俗、出会い系アプリなど)の人も読んでみると勉強になると思います。

性依存症のリアル

榎本クリニックの理事長である榎本稔さんが書いた本です。本書では「痴漢」「露出」「ストーカー」などの事例を用いて、加害者と被害者両面の現実が書かれています。また「強姦」「セックス依存症」「風俗依存症」「盗撮」などの当事者の現実についても論じています。リアリティーのある生々しい表現が多いです。興味深いのが、当事者の座談会や、加害者家族の座談会も収録されている点です。加害者家族の方、家族を傷つけてしまったかたは、座談会に関する記述を読むと考えが深まると思います。

やめられない人々 性依存症者、最後の「駆け込み寺」リポート

これも榎本稔先生の著書です。読み終えて印象に残った点は、現代社会の問題点に言及したり古典を参考にするなど、学術的な側面が強いところです。私たちの無意識に潜む、男尊女卑の思想や、社会的に解決しなければいけない「満員電車」の問題などが言及されています。「どうして自分は性依存症になってしまったんだろう?」と原因を探求したい当事者の方にお勧めです。当事者ではない人にもわかりやすいように、Caseを交えながら性依存が説明されている点も本書の良いところです。

痴漢外来ー性犯罪と闘う科学

法務省法務専門官、国連Associate Expert等を歴任され、現在は筑波大学教授を務める原田隆之先生の著書です。本書を一言で言い表すなら「科学的」です。主張をするときには、かならず背景にある研究結果や統計データが示されています。とても好感が持てます。性依存症についての解説がほとんどで全体としては硬い印象ですが、性依存当事者の体験談も紹介されており、文章の緩急が絶妙です。性依存症について、何か一冊だけ書籍をオススメするなら本書を推薦します

性依存症からの回復 苦悩と共に

本書は、露出などの性犯罪当事者である性依存症ブログ管理人さんの著書です。国内で唯一性犯罪当事者が書いた本として注目されています。性依存症で悩んだまま青年になり、逮捕され、絶望のまま精神科の病院へいった著者。そこで待ち受けていた葛藤や苦悩、精神科で学んだことなど、当事者目線での記述には臨場感があります。「こうするとうまくいくことが多い」といったTipsも盛り込まれています。当事者や当事者心理に触れたい関係者にお勧めの1冊です。

「小児性愛」という病―それは愛ではない 

斉藤章佳さんの著書です。私は小児性愛ではありませんが、小児性愛について勉強してみたいと思っていました。調べてみると、小児性愛には独特の特徴があり、再犯の可能性も高いことが分かりました。特に、「認知のゆがみ」については詳しく書かれています。被害者の自己責任にする、子供の無知・弱さを利用する、これは純愛だと思い込むといった記述は驚くとともに、妙に納得しました。

家族という呪い (加害者と暮らし続けるということ) 

隠れた名著だと思っています。この本には、夫が性犯罪者となった妻の悲痛な叫びが多数収録されています。離婚した人、家族が疎遠となった人など、色々な転機が収められています。読んでいると、当事者としてはとても暗い気持ちになりますが、戒めにもなります。また、エピソードの最後に短い解説がついていますが、それが本当によくまとまっています。一見普通の家族に隠された病理を解説しているので、自分の家庭にもそのような病理が潜んでいないか振り返る良い機会となるでしょう。

人はなぜ依存症になるのか 自己治療としてのアディクション

『依存物質や依存行為があなたに何をもたらしたのか?』と本書では問いかけます。物質や行為がある意味で救いとなっているという点に言及しているのが本書です。依存症にかかることで、コントロールできない苦悩をコントロールできる苦悩へと変えているという主張も興味深いです。依存症を”自己治療仮説”という違った角度から分析することができる良書です。当事者の方は、読むことで考えが深まると思います。

パーソナリティー障害 いかに接し、どう克服するか

精神科医、岡田尊司さんの著書です。パーソナリティー障害について書かれた本です。パーソナリティ障害というのは、偏った考え方や行動パターンにより家庭生活や社会生活に支障がある状態です。多くの依存症者の背景にはパーソナリティー障害があると言われています。この本の良いところは、パーソナリティー障害を克服する具体的な方法が書かれているところです。巷の本には、パーソナリティー障害の解説があるだけで役に立たない本が多いですが、本書はとても実用的な良書です。

セックス依存症

斉藤章佳さんの著書です。アンジャッシュ・渡部建さんの不倫スキャンダルでも「セックス依存症」が話題になりました。「セックス中毒」「性欲の強い変態」などと偏見を持たれがちですが、実は性欲だけの問題ではありません。脳の報酬系に機能不全が生じて「やめたくてもやめられない」状態に陥ることに加え、相手への支配欲や満たされない承認欲求、過去の性被害や刷り込まれた性的嫌悪、「経験人数が多いほうが偉い」といった男らしさの呪いが深く関わっているのです。当事者は読んでみると共感する部分が多く、納得しながら読み進められると思います。

恋愛依存症

不倫・浮気・被DVのような病的な恋愛パターンに常にハマり続けてしまう女性がいます。「彼はいい人だから」と周囲にはいい、理想化された彼を愛します。「私と彼」の閉じた世界が作られていき、「そんな恋愛やめなよ」といわれると、逆に周囲の人たちとケンカになってしまいまいます。また、病的な恋愛には、「わかられてたまるか」といった他者からの思いやりや同情に対する反発心が少なからずあって、「別れなよ」といえば反発するし、「素敵な恋愛だね」といっても反発するのです。ほかにも、病的な恋愛にハマる人は、「幸せに耐えられない」「幸せが信じられない」「幸せが許せない」「自分には不幸がふさわしい」という価値観を持っていて、「苦しい恋=美しい恋」になってしまっていることもあります。この本は、辛い恋愛しか経験できない恋愛依存の女性に対するメッセージが詰められています。

グッドライフ・モデル: 性犯罪からの立ち直りとより良い人生のためのワークブック

再犯率の高い性犯罪の加害者が自身と向き合い、自らの犯罪行為を見直し、人生をやり直すためのワークブックです。 加害者の良い人生(グッドライフ)の追求という視点からプログラムを進める点が本書の特徴です。犯罪をしないという従来の回避目標ではなく、良い人生をつかむという接近目標を目指すことで、更生への努力の方向性が明確になるとともに、加害者の動機づけが強まります。アクセスの関係で精神科に通えない人などが、信頼できるサポーターとともに取り組むにはうってつけのワークブックだと思います。

性暴力の理解と治療教育

本書では、性暴力者の犯罪認識の特徴、介入方法、そして北米で効果を上げている治療教育を取り入れた実践事例を盛り込み、再犯をさせないために奮闘する矯正最前線の取り組みが紹介されています。どちらかというと、性加害を行った少年に対する治療者が読む本ですが、興味のある人は是非お手に取ってみてください。

だらしない夫じゃなくて依存症でした

アルコール依存症の夫を持つ主人公とその妻の物語です(漫画)。病気をめぐる苦悩と葛藤、回復への道のりが描かれています。特に、イネイブリング(世話焼き)について、分かりやすく書いてあります。依存症当事者のみならず、依存症当事者を支えるご家族に読んでいただきたい漫画です。

7つの習慣

言わずと知れた7つの習慣です。主体的に生きること、終わりを思い描きながら生きること、最優先事項は何か考えること、Win-Winを考えること、他人を理解するということなど、生きる上での原則が紹介されています。とっつきにくいかもしれませんが、本当にいい本です。この本を読むこと自体が認知行動療法だと思います

脳を鍛えるには運動しかない

運動の効能について、具体的に分かりやすく紹介されています。しっかりとデータで示されているのが、本書の強みだと思います。運動することは、脳を鍛えることだったなんて、私は本書を読むまで知りませんでした(筋肉を鍛えるものだと思っていました)。ドーパミンやうつ病などというキーワードも登場します。分厚い本ですが、興味がある部分だけでも読んでみてください。第7章「依存症」はおすすめです。

嫌われる勇気

超ベストセラーの本書ですが、まだ未読の人は是非読んでみてください。「トラウマ」の存在を否定したうえで、「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」と断言し、対人関係を改善していくための具体的な方策を提示していくアドラー心理学は、現代の日本にこそ必要な思想だと思います。依存症当事者特有の生きにくさを解決するためにも、是非読んでみてください。

顔ニモマケズ ―どんな「見た目」でも幸せになれることを証明した9人の物語 

私はこの本が大好きです。この本は、見た目に傷やアザなどの症状を持つ「見た目問題」当事者の方たちと会話を重ねて誕生しました。外見から生まれる仕事や恋愛の問題をどのように乗り越えていったのか話を聞くことで、我々依存症当事者も勇気をもらうことができます。後悔だらけの人生とどう折り合いをつけたらいいか悩んでいる当事者のかたは是非読んでみてください。本当に勇気をもらえる本です。

こころの処方箋

ユング派心理学者の河合隼雄先生の本です。「耐える」だけが精神力ではありません。本書に綴られた55章が、真剣に悩むこころの声の微かな震えを聴き取り、トラブルに立ち向かう秘策を与えてくれます。温かい気持ちになることができる本です。表現が柔らかく、とっても読みやすいです。

ゼロ―なにもない自分に小さなイチを足していく

堀江貴文(ホリエモン)さんの著書の中で、これがナンバーワンだと思います。堀江貴文さんの幼少期から、会社を起こすときの様子、実刑判決を受けてから再起するまでの心境が細かく語られます。その中で、「悩むと考えるの違い」「嫉妬心と向上心の違い」「通帳ではなく自分に貯金する」など堀江節が炸裂します。読んでいてとても考えさせられる本です。人生をこれからどう創っていくか悩んでいる人にお勧めの一冊です。

うつ病九段 プロ棋士が将棋を失くした一年間

著者で将棋の棋士である先崎学さんが書いた「うつ病闘病記」です。精神の病気にかかったこと、無職となって治療に専念したこと、そういったことが著者と私の共通点でした。また、本書を面白くしたのが、精神科医である兄の存在です。お兄様は、高名な精神科医で、弟である先崎学さんのサポートをします。「必ず治ります」という短いラインがお兄様から毎日届いたというエピソードは、非常に考えさせられました。

ハーバードの人生を変える授業

感謝ノートをつくる。変化するために、新しい習慣を取り入れる。最も深いところにある感情や思いと向き合う。するべきことを減らして生活をシンプルにする。目標に到達している様子をイメージし、成功までの道筋をつくる。などなど…「幸せ」研究の第一人者が授ける52のレッスンが詰め込まれている盛りだくさんの本です。私は特に「最善主義」という考え方が本書で学べてよかったと思っています。今の生活を少しでもよくしたい人は読んでみてください。ヒントが得られると思いますよ。

最後に

とても、多くの本を紹介してしまいました。

多すぎて、混乱してしまいませんでしたか?💦

とっつきやすそうな本から、ぜひお手に取ってみてください。

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