彼とはファミレスで話した。
精神科から1~2分のところにあるファミレスだ。
いつもそこで精神科の人たちと集まっていた。
2年前は、6人くらいで4人席を2つ占領して話すこともあったが、最近はそういう機会も減った。
自分が結婚して子供を授かったというのもあるし、
いろいろな人が精神科を去ったり、あまり来なくなってしまった(私も毎週2回通院していたのが、現在月1回になっている)。
高卒認定試験を受けたい、新しい仕事に挑戦したい、本を書きたい、この本が面白かった、など
他愛もない話が飛び交っていたころを懐かしく思った。
スリップして薬が増えたとか、通報されて大変だったとか、逆に盗撮犯を捕まえたとか、仲間にもいろいろなことがあった。
あの時は、少なくともみんな今より2年若くて、今よりも精神科に慣れていなくて、今よりも挑戦的だった。
今は、みんな少し落ち着いてきて、それぞれのフィールドで頑張っているのだと思う。
依存症デイケアというのは、一時を共にする休憩所のような存在で、そこにずっととどまり続けるという性質のものではないのだろう(もちろん、ずっととどまる人、生活の一部にする人もいて、そういうスタイルもある)。
私のように頻度を落としたり、彼のようにきっぱりと卒業してしまったり、いろいろな道があっていいのだと思う。
さて、前置きはこれくらいにして、彼の話に移りたい。
個人情報などに配慮して一部伏字や濁した表現にはなってしまうが、ありのままの彼を伝えたい。
コメント