自分のパートナーなどが問題行動をしているときにやめさせる方法について考えていきたいと思います。
ちょっと、今回のブログ、長いです。5000文字くらいあります。すいません…
依存症ではない場合(コーチング)
まずはじめに、依存症とか問題行動から離れた例を考えた方が分かりやすいと思うので、普通のお悩み相談(コーチング)について考えていきたいと思います。
たとえば、受験があるのに勉強に身が入らないとか、野球でヒットが打てないというケースを考えてみましょう。
その人たちに、「勉強しろ」「ヒットを打て」という正論を言っても効果がないですよね。ましてや、「気合が足りないんだ」という根性論で立ち向かっても意味がないでしょう。
そもそも、勉強に身が入らない、ヒットが打てないという人に対して声掛けをする側は、「本当に相手のことがわかっているのか」と自問しなければなりません。
相手は、やればできるけれど「やりたくない」のか、やりたいのに「できない」のかという点に注目しましょう。
勉強に身が入らないというのは、やればできるけれど「やりたくない」です。この人に向かって、「勉強は座って鉛筆をもって、ノートにこういう風に書いていくんだ」と具体的な勉強のやり方を伝えても意味がありません。さすがにそれはできます。もう知識はいらないのです。
必要なことは、「勉強を頑張った方が、人生の可能性が広がる」「勉強しないと将来就ける仕事の幅が狭くなる」というようにメリットを明確化したり、危機感をあおったりして、動機付けすることなのです。
一方で、ヒットが打てない場合については、やりたいのに「できない」のです。この人に向かって、「ヒットが打てないとレギュラーに入れないぞ」「甲子園で活躍して両親が喜ぶ姿を見たくないか?」と危機感をあおったり、メリットを明確化しても意味がありません。もう動機付けはいらないのです。
必要なことは、「相手投手の分析」「打席での考え方(どういう球を見送るか)」「効果的な練習方法(マシンをつかうか)」などという正しい知識なのです。「相手投手は2ストライクになったときに、80%の確率で内角にカーブを投げてくるぞ」という具体的なアドバイスがあったら本当に助かるでしょう。
極端な2例を紹介しましたが、たいがいの課題は、やりたいのに「できない」という側面とやればできるけれど「やりたくない」という側面がミックスされています。
動機付けとうまくいくための正しい知識がバランスよく求められている場合が多いと思います。
もしもあなたが声をかける場面になったら、相手にはどのような声掛けが求められているのか、やればできるけれど「やりたくない」という側面とやりたいのに「できない」という側面に分けて考えてみてください。