「快・痛みの原則」を依存症治療に活かす

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行動の快と痛みを分析してみる①

私の中で、思い起こされるのが、母親からのしつけです。

膝を擦りむいて、傷が治ってきたあたり、ちょうどかさぶたができるような頃のことです。

私は、かさぶたが痒いので、指でいじっていました。

しかし、母親は「ばい菌が入ったり、傷が綺麗に治らないから、触ってはいけない」と言うではありませんか。

この出来事を分析してみると、

私としては、指でかさぶたをいじることで痒みがなくなるというメリット(快)があり、とくにデメリット(痛み)はありません。持続する痒みを打開するのがなによりも優先事項ですから、かさぶたをいじくるという行為を実行したのです。

母親としては、化膿したり、傷が綺麗に治らないというデメリット(痛み)があったのですが、子供がかさぶたをいじるメリット(快)などというのは思いつきもしません。子供の怪我が綺麗に治るかどうかは心配ですからね。よって、子供がかさぶたをいじることはデメリットしかないので、注意したわけです。

こうしてみると、双方とも言い分があって、確かに快や痛みが存在していました。

双方とも、「快・痛みの原則」に則って、本人なりに合理的にふるまっていたのです。

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