「快・痛みの原則」を依存症治療に活かす

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行動の快と痛みを分析してみる③

「お天道様がみている」という表現があります。

これは、人間の悪事に対して、ほかの人間が誰も見ていなくても太陽はきちんと見ているのだから、どんな時でも悪事ははたらいてはいけないと説く表現です。お天道様がそのまま太陽を意味することもあれば、神や仏といったものの象徴として扱われることもあります。

これは、昔の人の知恵だと思うのです。

1万円札が落ちていて、盗むかけいさつに届けるか悩んでいるケースを考えてみましょう。

ひょっとすると1万円を手に入れるメリット(快)の方が、罪悪感(痛み)を上回るかもしません。

しかし、「お天道様がみている」という表現を頭の中で思い出せれば、「いけないことは見られているんだ」という罪の意識が増し、痛みが快を上回る現象が起きます。こうして、不道徳な行いが防げるという仕組みなのです。

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